2017年08月05日

■It's a secret, don't give it away to anyone.

ぼくが君以外の子の話をする時は
君は少し目を下に向け
僅かに悲しい顔をした

君は少し強がるように笑って
少し怖がるような声を出し
合格者番号を探すように
目を泳がせて
聞きたかった言葉を耳に
小さく頷いた

それだけで少し嬉しくて
それだけで何か寂しくて

お互いがお互いを好きすぎた二人は
数え切れないほどの思いやりが
傍にいてという言葉をいつも
また今度って言葉に置き換えてしまう

お互いがお互いの好意を探り合って
目の前にいない誰かの話をして
好きでもない相手を
褒めたりけなしたり

この話は秘密だよと
どうでもいい話題の共有を
お互いの心にため込んでしまう


幸せになることと
幸せでいることと
幸せにすることが
違う意味だと履き違えて
お互いを名前で呼び合う以上の束縛を
相手に求めることができなくて
同じ苗字を名乗る日なんて
きっとこないのだろう


だけど
そんなどうでもいい秘密が
二人をつなぐ切れそうな絆に
何錠も鍵をかけていく
posted by nobu at 22:13|