2017年05月05日

■She gave an uneasy laugh.

好きになった理由も
まだ好きでいる理由も
何も浮かばなかった

わたしの好きな色が白だったり
でも髪の色は茶色がよかったり
爪の色は少し赤みがかった方が
財布の色は気分で変わったりと

それらに深い理由がないように
好きってことも深い理由なんてなかった

知人は優しいから好きだと言っていた
友人は格好良いから好きだといっている
姉は賢いから好きだとのろけていたっけ

人の説明するために渋々理由を受けるなら
君はこのつまらない日常を
少し明るく何となく楽しくしてくれて
ただの贈り物だった花が綺麗だと感じ
暑くてうっとおしかった太陽が暖かいと感じ
当たり前に生きていく意味を
わたしに与えてくれた

なんて言ったらみんなに笑われるかな


話はできても伝わらない気持ち
目を見つめられても言えない言葉
誰にでも気遣いはできるつもりだったのに
君へにだけはお節介だと言われたよ

実は結構もてるんだけど
あんまり嬉しくなかったっていう
口にしたら叩かれそうなことも
君へは言ってしまったよ

何でもいいから
気にしてほしかった
気にかけてほしい
わたしを見てほしい
わたしを感じてほしい
1分だけでも30秒だけでも
わたしのことだけを
考えてほしくて

体育の授業や勉強なんかよりもずっと時間をかけて
それでもなかなかうまくいかないけれど
5分以上見つめると吐きそうになった自分の顔も
まだ好きにはなれないけれど
君に見せる笑顔の作り方を
この何年かで一番頑張っている気がする
posted by nobu at 22:06|

2017年05月04日

■This is the last email.

冒頭のおはようて言葉には
365日分のごめんが含まれていて

最後のさよならって言葉から
1095日分のありがとうを感じた

行かないでって言えるほど
自分は孤独ではなかったし

またいつかって言うには
思い出が足りなさすぎた

何より別れの悲しみが足りないのは
好意が足りなかったのか自分が強くなったのか
答えはきっと君なら教えてくれるけど
聞く勇気がないってことはたぶん
まだ強くなんてないのだろう


いつもみたいにおどけてふざけて
さよならの後に60行くらい空けて
冗談でしたって文字が入っていたことに
ぼくは気付かないふりをして
灯りを消して心を閉ざした

1年分のごめんを言わせた後悔が
ぼくの中から消えてしまうまでは

3年分のありがとうが
君の中で思い出に変わるまでは
posted by nobu at 22:45|

2017年04月29日

■You're holding it upside down!

まだサインコサインなんて知らなかった頃
誰でも平等に好きにも嫌いにもなれていた

テストの順位を気にするようになった頃から
数学の公式に当てはめるかのように
人の好きや嫌いさえ正しい答えがあるような気がした

好きになっていい人
嫌いになったほうがいい人

それは誰が決めたわけじゃなく
でも誰かが決めたように思えて

本当に好きで本当に嫌いなのかさえ
自分じゃない誰かに従っているような
自分じゃない誰かに頼っているような
自分じゃない誰かに好かれるように
自分じゃない誰かに嫌われないように

昔みたいに自分だけで誰かを好きになれない
誰かに嫌われている人を好きになれない

好きも嫌いも心の中に抱えて
好きな人の悪口の輪に加わって
嫌いな人を褒めたりだとか

ヒーローが必ずしも正しくはないだとか
悪役にも良いところはあるだとか
大人びた台詞を言う人はきっと
本当は自分の好きと嫌いの分別に
誰かが決めた好きと嫌いから大きく外れないように
白黒つけないようにするための逃げ道だったんだ

心にもなく好きと言えて
心にもなく嫌いと言って

たいていの大人はそんな
特殊な性癖持ってないはずなのに
たいていの大人がそんな
特殊な知恵を学んでる

自分もそうだって気付いた頃には
自分だけは違うとまた
心にもない反対の言葉を口にして
posted by nobu at 03:03|

2017年04月26日

■I'm proud that I could meet you.

勉強は友達よりもちょっと先を行っていて
恋愛だって悩むけど困りはしなくて
人より苦労はしてもがんばれたし
将来があった
生きてる意味も
生きていく意味も
たくさんあった気がしたんだ

進路に行き詰った頃
友達の話に笑えなくなった頃
人に隠し事が増えた頃
心が追いつかなくてがんばれなくなった頃から
この不条理は環境とか親とか先天性のせいにして
それでも何も変わらないし何も納得ができないし
幸せの一つ一つが付けた傷と同じだけ減っていった

まだいくつか残った思い出を語る喜びや
ちょっと背伸びして作った大人の楽しみさえも
時々どうしようもなく虚しくて消えたくてたまらなくなる
世界に未練なんてないのにこぼれ出てくる涙が
何の感情なのかわからないまま
そんな時は誰ってわけでもなく
メッセージを送れるだけ送った

送ってるだけで満足で吐き出したいだけで返事なんて期待していない
返事がないからって責めるつもりも責める資格もないのだからと
強がっていても届かない返事に本当はがっかりしても
あなたからだけは必ず返事がきてそれら全てをうやむやにできていた

何度となく救われているはずなのに
すぐに忘れて次の日には他の誰かと笑っている
そんな繰り返しはきっと生きてる限り終わらないって
頭ではわかってるから心では遠ざけたかった
だからあなたを忘れたかった
あなたを離したかった
そうすることで虚しさも涙も遠ざかる気がして

そんなことでなくなるはずもない虚しさと涙に
また無差別にメッセージを送りつけては
あなたの返事を待っているばかな自分
その時だけ後悔と謝罪をする最低な自分

もう見放してくれてよかった
消える間際に人生最大のごめんとさよならと
ありがとうと好きと愛してるを口にして
あなたを忘れることが
あなたから忘れられることができたのに

もう自分じゃ切ることができないくらい
強く強く心をつなげてしまったよ
一方通行かもしれない
一人よがりかもしれない
都合よく使ってしまう涙の退路を
あなただけに

自分が屑だってことはわかってる
でもそれを肯定していいのはあなただけだ
わたしの全てを否定していいのはあなただ
他の誰にもそれは許せないし許したくない

そんな小さな誇りだけど
今はあなたに捧げたい
あなただけに捧げたい
posted by nobu at 00:08|

2017年04月19日

■Do the same thing

一番書きたくない文字列で
一番聞きたくない自分の名

大嫌いで目と耳をふさぐ

一生で一番多く書く文字
一生で一番多く聞く言葉

君だけは書いていいよ
耳を閉じて目を開く
君だけは呼んでいいよ
目を閉じて耳を開く

あと100回くらいしたら
耳も目も開ける気がする
あと1000回くらいしたら
誰からでも心地よくなる気がする
あと10000回くらいしたら
自分でも誇れる気がするから

手が擦り切れて声が枯れるまで

一通り終わって珍しく丁寧に書いてみた自分の名前は
ものすごく照れくさくて誰にも見せられないくらい恥ずかしく
顔が笑顔で歪んでいたんだと思う

そんな君に言えない秘密をまた一つ作っては
本当にちょっとずつだけど好きになれる自分

言えない好きって言葉をまだ一角さえ書けない悔しさに負けないように
焼き付けた君の声と文字をベッドの中で羊を数えるように繰り返した
posted by nobu at 02:09|